PS3で遊ぶ上で最も酷使しているのがコントローラーです。日頃のメンテナンスを心がける事により、ホコリによる故障やボタン接触面などの不良もなくなります。
定期的にメンテナンスを心がけていても、高確率でホコリや細かなゴミ、ペットの毛やご自身の毛などが発掘されます。購入から何年も経っている上、一度も分解をしたことが無いコントローラーとなると、考えただけでも恐ろしい。
この記事では分解の手順に始まり、内部のクリーニングとカスタマイズ、組み立てまでをご説明します。
※分解によって生じた故障に関しましては自己責任でお願いします。
用意するものと注意点
- ドライバー
- 綿棒
- ピンセットまたは毛抜
- キッチンペーパーまたはティッシュペーパー
作業を始める前に、必ずPS3本体の背面にあるスイッチをOFFにしましょう。
作業中に電源が入ってしまうと面倒なことになります。
また、全ての工程はコントローラー前面を下にして作業を行います。
1.分解手順
1-1.背面部のネジを外す
コントローラー背面の5箇所のネジを取り外します。
1-2.カバーの取り外し
カバーの取り外し方はやや難しいです。
カバーは前面部と背面部の2つから構成されています。コントローラーを見ると溝がぐるりと一周していることが分かります。
画像の黄円の位置、左右のアナログスティックの間の背面カバー内部に留め具のツメがありますので、画像の赤四角の位置を強く押しながら、ぐるりと一周している溝の隙間をこじ開けていきます。ツメは頑丈になっているので多少無理をしても壊れません。
1-3.内部の分解
バッテリーパックをずらすとネジが一本見えるので取り外します。次に左右のグリップ部についている振動パックのネジを計4本外します。これらのネジは、最初に外したカバーの背面ネジと比べると短いネジになっていますので、組み立ての際に間違えないように注意。
これで基板とアナログスティック部分、そして振動パック部分が取り外せます。
そしてその基板の下にあった白のプラスチックを外すと、十字キーや各種ボタンが取り外せます。
この白のプラスチックはとボタン、コントローラーの接続状況を表すポートランプの回路シートが組み込まれています。
ボタンのゴムになっているポッチ部分をめくると、小さな杭の様なものが確認できます。この杭が下の画像の黄丸にある穴とドッキングし、固定されるのです。
回路シートがボタンのゴム部に挿入され、同じくゴムで出来た杭で止められているという簡素な作りです。ボタンに接触不良がある場合、何らかの理由で杭がズレて外れているか、ゴム部自体が正しく固定されていない事が考えられます。ゴム部の正しい固定は下の画像の右側です。ボケていけ見づらいですが、ゴムのポッチ部の左右が黒いツメで固定されているのが分かると思います。
回路シートを一度引き抜いて再度挿入する際、ペラペラで挿入しづらいと感じますが、力を入れてグッグッと入れるのではなく、スルッと入っていく感じが正解の挿入になります。
2.クリーニング
2-1.お湯で洗浄する
サビはご法度になるので、金属の使われていない以下のパーツを、60℃程度のお湯に10分間つけてみましょう。垢やヨゴレが凄く落ちます。
- 前面/背面カバー
- スタートボタンとセレクトボタンのゴム
- 十字キーとボタンを抑えていた白いゴム
- のボタン
- 十字キー
- 十字キーに組み込んであったT字のプラスチック部品
- ポートランプ
- のボタン
- との間を覆っていたプラスチック部品。Lボタン側も。
- ボタン
以上のパーツが対象です。
洗浄後はしっかりと乾燥させた上で組み立て工程に入ります。
タオルであらかたの水気を取った後、しばらく自然乾燥させましょう。その後目に見えづらい水気があるので、タオルでは分かりづらいのでキッチンペーパーやティッシュペーパーで水気が残っていないか確認します。ペーパーを手のひらに乗せ、部品をポンポンとペーパーに叩くようにすると奥から水気が出てきますのでしっかりと吸収しましょう。
繰り返しになりますが、本当にしっかりと乾燥させましょう。怖かったら一日置くくらいの気持ちでいいです。
2-2.アナログスティック部のクリーニング
基板部分に接着してあるアナログスティックですが、スティック部はただのカバーですので手前に引き抜いて取り外します。
スティックカバーの普段親指を置く部分の付け根というか、くびれている部分を綿棒で掃除します。
そしてスティックの本体部ですが、グリグリとスティックを倒してみて、ゴミや毛が混入していたらピンセットで取りましょう。また、滑りを良くするためのグリスが塗ってありので、綿棒などでの掃除をあまりおすすめしません。
3.カスタマイズ
カスタマイズと言っても出来る事は1点のみです。
コントローラーが重い、振動機能なんて使わないという方は、基板から振動パックを取り外してしまいましょう。
そもそもPS3初期のコントローラーには振動パックが存在せず、その分コントローラーが軽かったのですが、現在では初期型コントローラーの生産は終了しています。振動パックは左右あわせて55グラムで、大した差ではないかと思うでしょうが体感では非常に軽く感じられるようになります。
4.組み立て
いよいよ組み立てです。いざ分解したものの、元に戻せないようでは元も子もありません。
ここからは画像が多めになりますが、正確に組み立てを行うためのものです。
また、画像は洗浄を行っていないコントローラーで撮ったいるため、多少汚さが目立ちますがご容赦ください。
作業は机に置いて行うとボタンが接地して少し浮いてしまってやりづらいため、片手で前面カバーを持ちながら行うと良いです。
4-1.アナログスティック取り付けまで
カバー前面部に、とボタン、十字キーを組み込み。
十字キー部分はT字のプラスチック部品も組み込みます。この部品の向きは特に気にする必要はありませんので適当に。
次にの白いゴムカバー、十字キーの白いゴムカバー、ボタンを組み込み。
ポートランプの取り付け
ボタンと基板シート部の取り付け。
アナログスティック部の基板の取り付け。
この際に、基板の右上と左上の角が、ボタンの下になるようにはめ込みます。
正しく取り付けが行われると、充電器の差込口が前面カバーと接触する状態になります。間が開いたり浮いてしまっている場合は失敗しています。
最後に基板のネジを止めてこの工程は終わりです。
4-2.ボタンの組み立て
全ての工程において一番の難所です。慣れない内はこの箇所で時間を費やすことでしょう。
現在はこの状態。
ボタンを手前に引っ張ってポッチ部分を出すようにします。ボタン背面の円柱状になっている箇所と、ボタンのゴムのポッチを接触させ、さらにボタンを押しながらボタンを元の位置にはめ込みます。
成功したらボタンを押してみて、カチカチと押した感覚があれば大丈夫です。また、横から覗いてみてゴムのポッチ部分がボタンの円柱状の部品の下にハマっているか確認しましょう。
次にボタンとボタンの間のカバー部品をはめ込みます。
今度はボタンを引っ張らずに、ゲームをする時の様に最大まで押し込んだ状態にして、カバー部品の左右の長いツメをボタンの下に滑り込ませるように組み込みます。
L側のボタンも同様にして組み立てましょう。
慣れれば全く問題の作業なのですが、最初の内は非常にストレスを感じる箇所です。
4-3.背面カバーの取り付け
最後に、背面カバーを被せていきます。パチパチと音が鳴りながらハマっていくと思います。分解時に苦労したツメの部分は意識せずに大丈夫です。
しっかりと前面カバーと背面カバーが接着しているのを確認したら、背面のネジ5箇所を止めて完了です。
ボタンの押し具合を確認し、全ての工程が終了になります。お疲れ様でした。
慣れれば洗浄の乾燥時間を除いて10分程で終わる作業です。1ヶ月に1回のペースでメンテナンスを心がけているおかげで、購入から5年間、本体ともども一度も故障した事がありません。故障を改善しようと分解してみることもあるでしょうが、出来れば故障しないために分解した方が良いでしょう。
この記事を読んでメンテナンスを実行してみた方は、是非コメント欄でご感想をお聞かせ下さい。
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